天正15年9月29日 伊達政宗書状

近日に居たりて、其の口の様子承らず、心もとなく候ところに、御到来本望の至りに候。さてそこもとへ大備(大内備前)音信申し届け候や。しかるところに挨拶に及ばれ候旨、紙面に顕わされ候。もっとも愚存に逼塞せしめ候。何篇追っての注進希むところに候。随って田(田村)の儀、一向分別に及ばず候。ゆめゆめ御合点これあるべからず候。万端塩味に過ぎるべからず候。事々是より別して申し述べ候。恐々謹言。

(天正15年)菊月29日 政宗 花押
          五郎殿

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