元和7年2月13日 伊達政宗書状

急度飛脚をもって申し候。さて今度の火事について、公方様より御合力として、銀子500貫目、美作所へ200貫目、拝領つかまつり候よし、ただいま申し来り候。外聞実義大慶御同前なるべく候。これにより常の使者にて御礼申し上ぐべき義にこれなく候。御大義ながら上らせ申したく候。早々御用意もっともに候。当年の役など、その心得申すべく候間、御心安かるべく候。万々若狭より申すべく候。恐々謹言。
20日ごろにも上らせ申したく候。そのうちまたこれより申すべく候。以上。
(元和7年)2月13日   政宗(花押)
伊房州 御宿所

急ぎ飛脚をもってお知らせする。さて今度の火事について、将軍さまより協力金として銀500貫目、忠宗にも200貫目頂戴したと、ただいま報告があった。大いに面目をほどこすことと、ともにお喜びいただけることと思う。これにより、いつものような使者で御礼を申し上げるのはどうかと思うので、御面倒をおかけするが、あなたを使者として上らせたい。早々御用意あるように。今年のお歴々の役など、心得ておいてほしいことは申し上げるので、御安心を。詳しいことは若狭から言わせる。恐々謹言。
20日ごろにも出発させたく思う。そのうちまたこちらから連絡する。以上。

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