寛永2年10月11日 伊達政宗書状

今度萱場源兵衛あい上らせられ候、鉄砲の様子、直にあい尋ね申し候。師匠これなく候えども、自然の鍛錬の上、必ずしかるべき様子これあるべしと、校量せしめ候ところ、その如くの様子ともに候。奇特に存じ候。稲富流にこれある事に候。万事源兵衛物語申すべく候あいだ、つぶさならず候。恐々謹言。

(寛永2年)10月11日
伊達安房守殿

このたび、萱場源兵衛を江戸へ上らせてくれた件、鉄砲のことを源兵衛に直に尋ねた。師匠がなくとも、自分の鍛錬によって、これほどの上手になるのは、よほどのことであろうと思っていたが、その通りだった。素晴らしいことだ。稲富流とのことだな。詳しいことは源兵衛に申し伝えさせるので、これぐらいで。恐々謹言。

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