天正16年10月22日 伊達政宗書状

すなわち回章に及ぶべき候ところに、万々取り篭めゆえ、その儀なく候。しきりに安積筋・田(田村)洞中静謐のよし、肝要に候。岩城へ近日これより使者を立て越すべく候。かの口珍しき子細も候は、申し越すべく候。最上の事、去る26日これより使者進じ候き。もっとも山形よりも石嗇河内守をもって、種々懇望の義ども候。只々膝下同然の躰に候。御察しあるべく候。庄内の事、本庄方悉皆取り移られ候。堅固に候。由利・仙北を始めとなし、本庄へ入魂のよし候。大崎の事、近来最上を各たのみ候き。庄内相違について、これまた最(最上)へ別心のよし候。迫り取り乱れ是非に及ばず候。さてさて、当春中の模様と諸口相違に候。これによりて、なおなお世間に油断無く候。南口の義、近日委承り事に候。何にしかるべくなすように候。さりながら、その口御油断候ては、如何までに候。吉慶追々。恐々謹言。
追って。この口鷹野、ようやくあい過ぎ候。来春世間静かに候は、御同心に鷹申し遣りたく候。以上。

(天正16年)10月22日     政宗(花押)
   五郎殿

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