天正18年1月7日 伊達政宗書状

来意の如く改年の吉兆尽期あるべからず候。これより扇子到来、千秋万歳。しきりに相馬如雪より書簡再三披見候。承る如く南口弓矢無二と存ずる上は、一方は不足もっともに候。あわせて年来相(相馬)の手抜かりは、とてもとてもとても無念千万に候。如雪斎一人の存分にては、争いこの如くこれあるべきや、相(相馬)上下の談合の上、かの一札越され候よし。識察せしめ候。時宜においては懇望に及び候条、一つの本望に候。分別に及ばず候。自然改めて塩味の義には、これより御音通に及ぶべく候あいだ、まずもって早々、恐々謹言。

(天正18年)正月7日 政宗御書判
五郎殿

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