天正18年5月8日 伊達政宗書状

わざわざの来章再三披見、祝着の至りに候。さて小田原の様子、先々相替りなき義、堅固に抱え置かるの由に候。但し、果たして落居あるべからず程に候や。さてまた登りの事は明日9日に議定せしめ候。其元を罷り通るべく候と雖も、宿々の義、早々申付候条、其義あたわず候。たとい路次つつがなく候とも、津川口なおなお油断あるべからず候。吉事後音に申し述ぶべく候。

恐々謹言

追って、なにともなにとも取り紛るゆえ、細筆あたわず候。以上。

5月8日   政宗(花押)

五郎殿

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