寛永10年1月16日 伊達成実書状

一、もし世上むつかしき儀も出来候はば、人数何程召し連れ申すべく候よし、貴殿をもってお尋ねにござ候。すなわち申し上ぐるべき儀にそ候えども、隠密に仰せつけられ候えども、そのみぎり小十郎人数の儀申し上げられ候、その上いずれも人衆お尋などと申し候て、下々騒がしきように申し唱え候について、御為しかるべからず候。またただ今入り申すことにこれなく候間、貴殿御登りのみぎりも、その分に申し候て、申し上げず候。さりながら、お尋ねの所事申し延べ候えば、如在のようにござ候條、このたび書付つかまつり候て申し上げ候。御披露頼み入り候。お尋ねの衆、いずれも申し上げられ候や。さようにこれなく候はば、急にお尋ねは入らぬかと存じ候。あとあとかようにござなく候て、今このごとくに候へば、如何に存じ候間、折々に静かに成られしかるべく存じ候。少々我ら申し上げ候えども、御申ししかるべく候。大事の儀にござ候。

一、本々の御弓矢に違い、遠国にこれあるべく候。如何様にも人数召し連れ申したく存じ候えども、手前まかりならず、ところがら人もこれなき故、この通りに申し上げ候。我らこのたびがとめの御奉公に候えども、力及び申さず候。是非なく申す事に候。万々口上に申しつけ候。恐惶謹言。

なおなお、本の御弓矢に違い申し候間、なにとぞなることに候はば、一人なりとも連れ増し申し候様存じ候へども、是非に及び申さぬ事、無念なる事に候。以上。

(寛永10年)正月16日        伊達安房守成実 花押

石母田大膳様 人々御中

伊達成実人数覚書

一、鉄砲100丁  足軽之者
一、鉄砲50丁  在郷奉公人
一、鉄砲50丁  不断之者
一、弓50張  足軽之者
一、鑓100丁  足軽之者
一、鑓50丁  不断之者

50人右之足軽之夫丸

一、馬上70騎  内之者420人
一、50人  手明小道具共に
一、10人  乗替口取
一、40人  荷奉行万小使
一、引馬10疋  10人
一、70疋  小荷駄
一、50人  夫丸

以上

右都合人数馬上歩共に1169人、並馬数155疋、以上。

寛永10年正月16日    伊達安房守成実 (花押)


以上、大日本古文書家わけ第3 伊達家文書之2 939

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