御尊墨の到る如く近日まで談じ申さず候、意外までに候。老父(実元)しきりに今も在陣申され候。かの和睦の儀。お取あいのよし、存知しめしかるべく候。随って遠山口へ御書中差し越され候、ついに今日差し越し申し候。ご返答これよりあい届くべくの条、御心易かるべく候。事々来談の時を期し、省略せしめ候。恐々謹言。
追啓、羽国長井へ罷り越し候て、御返章に及ばず候。
霜月29日 成実 花押
田村殿
御芳墨の如く、近日に到るは談じ申さず候。意外までに候。老父しきりに今も在陣申され候。かの和睦の儀、お取りあいのよし、しかるべく存ぜしめ候。随いて遠山所へ御書中差し越され候。たしかに今日差し越し申し候。御返答これよりあい届け候条、御心やすかるべく候。事々来信の時を期し、省略せしめ候。恐々謹言。
追啓、羽因長井へ罷り越し候間、御返章に及ばず候。
霜月29日 成実 花押
田村殿
※ 遠山=遠藤山城、羽因=羽田因幡か? (武水註)
「千秋文庫所蔵佐竹古文書」P348より引用
(本書状の所在・収載について、せいどう様よりご教示いただきました。ありがとうございました)
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