「回想 余日録」のwatari41さまから、成実出奔についての解釈を頂戴いたしました。ありがとうございます!
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「成実公」高野山出奔についての私見を述べさせていただきたいと思います。
政宗との平時における価値観、あるいは男女間の違いが根本にあるような感じを持っているのです。
戦時においては、そんな差異は問題ではなく、何ら齟齬をきたすこともなかったのだろうと思いますが、平和時になって、何となく違和感を持つようなことがあったのではないのかと思うのです。「成実公」は当時にあっては珍しくというか、現代の如き男女間倫理を持っていて一夫一妻を堅持していたのだと思います。
平時になって、京都にあった時に政宗正室愛姫から成実殿は側室をお持ちにならないのですかとの声をかけられたとしても不思議なことではない。
彼は、その言葉にフット衝撃を受けたのではなかろうかと考えたのです。(現代風に言うと俺の人生何だったのかというような)と、同時に愛姫の心中のこともよぎったのでしょう。
無常観というのも大げさなことなのかもしれませんが、これからの平時が続くことを考えると、戦場しか知らなかった彼は、いたたまれなくなり高野山に入ってしまったのではないのかと推測したのです。
しかし、関ヶ原で再び戦場が登場し、高野山でこれまでのことも吹っ切れて、再登場したのだと考えたのです。
愚考です。